現場改善プロジェクトを1年間やってみて
技術的な話ではなく、現場というかマインドについてのお話。先日、会社のエンジニアメンバー向けに1年間やってきた改善プロジェクトのふりかえりをしたので、そのサマリをあげておく。
プロジェクトが目指す方向
ユーザに価値を提供するスピードを最大限向上させる
を目標に掲げてプロジェクトを進めています。
やったこと(時系列)
書けないこともあるのでざっくりですが、こんな感じです。
2014/04 ~ 2014/06
- プロジェクトキックオフ
- 新しい情報共有・コミュニケーションツールとして Hipchat / Qiita Team を導入
- 朝会・カンバン・ふりかえりといったアジャイル/スクラムのプラクティスを導入
- SVN→GHEへの移行を見据えてGit/GitHubのハンズオンを実施
- 情報共有・ドキュメント整備としてWiki/用語集の整備を開始
2014/07 ~ 2014/09
- SVN→GHEへの移行を完了
- デプロイ時のテストを自動化(E2E)
- CI(Jenkins)を導入してデプロイ作業の大半を自動化
- 情報共有は引き続き自律して実施できるように継続アクション
2014/10 ~ 2015/01
- naoyaさんが正式に「技術顧問」に就任
- 開発フロー改善チームを発足してRedmineチケット見直しとContributing.mdを整備
- E2Eテストの高速化(30min→10minくらいの圧縮に成功)
- レガシーコード改善チームを発足
- デザインメンバーもGitワークフローにJoinし、手動作業の削減に成功
2015/01 ~ 2015/04 (現在)
- 本番リリースの自動化にトライ(継続実施中)
1年前に立てた目標の延長でやってきたことも伸びしろが少しずつ減ってきたので、新たな目標を再設定して2年目に入りました。
継続的改善と小さな成功体験
継続的改善を繰り返す
プロジェクトの進め方として
- 3ヶ月を1つの単位として、3ヶ月後に目指す状態を定義する
- 定義した状態へ向かってアクションを考えて実施する
- 中間(1.5ヶ月経過後)で全体へ共有しつつ、目指す状態と現在地を再確認
- 3ヶ月後にふりかえりの場を設定し、達成できたこと、できていないことを共有しつつ、次の3ヶ月へ
というサイクルを回すようにしました。このフレームワークはとても機能していて、期間もちょうどよく、スピード感をもって成果を出しつつ、前進を続けることができたと感じています。
組織の規模や課題感にもよると思いますが、自分たちにはとてもフィットしました。
小さな成功体験が前進をブーストさせる
自己啓発などではよくある表現ですが、今回は身を持ってこの効果を実感しました。1年前に「1年後にいまの状態を目指すよ!」と言われても、ここまでの成果は出なかったと思っています。
3ヶ月という単位で小さな成功を積み重ねてきて、1年経ってふりかえると様々なアクションが出来ていて、その結果セールスチームやデザイナーといったエンジニア以外のメンバーからも「最近は開発が早くなった」と言ってもらえるようになってきました。
この体験は 次に立てる目標もなんとなく達成できるのではないか という、ポジティブな雰囲気を継続させる効果も持っていると思います。
外部のエンジニアとのつながり
このプロジェクトがきっかけで、以前書いたようにイベントに登壇させていただいたり、社外のエンジニアとのつながりが強くなったように思います。
イベント登壇やメディア紹介
DevLOVEのイベントへの登壇や、CROSSパネルディスカッションなど、外部のインベントに参加する機会が増えたり、Qiita Teamの利用事例として取り上げていただいたり、露出の機会が増えたように思います。
採用にもつながった
発表内容やメディアを見て会社に遊びに来てくれた方がいたり、応募をしてくれた方もいて、その中から正式にジョインすることが決まった方もいるので、直接の利益にはなっていないアクションでも、続けていれば会社に貢献できることがあるんだと自信にもなりました。
おわりに
まだまだこれから
こうやってふりかえってみると、いろいろなことをやってきました。
ただし、社内で実施したふりかえりでも話したのですが まだまだ改善の余地はあるし、スタートラインに立ったばかりのタスクもたくさんある と思っています。
ありがたいことに今年もプロジェクトを継続できることになったので、さらに前進を続けてエンジニアがよりサービス開発に集中出来る環境を作って行きたいと思います。
詳しく話を聞きたかったり、興味がある方は...
ぜひ、オフィスに遊びに来てください!お茶でも飲みながら、情報交換などできれば嬉しいです。